今回はあまりなじみのない方も多いかもしれませんが、レーザー療法についてご紹介いたします。
レーザー療法とは、目的とする色調に特異な波長を選択し照射することによって目的細胞を破壊させ、色調の減弱を狙う手法です。昨今では、アザやケロイドの治癒、ほくろや刺青の除去、シミ・そばかすなどの整容目的の治療など多くの皮膚病変の治療に対して用いられています。
皮膚病変には、大きく分けて色素性皮膚病変と血管病変の二つに分かれます。色素性皮膚病変とは、色素性母斑や青色母斑のことを示し、いわゆる「アザ」のことです。これらは一般的に、赤アザ、青アザ、黒アザなどの色で表わされるため、色素性皮膚病変に分類されます。おおむね照射回数に比例して患部の色調は薄くなります。
一方の血管病変は、表皮の下の真皮と呼ばれる部位の浅いところの毛細血管が拡張した状態をいいます。外部からの影響だけでなく体の中からの影響によって血管が拡張することもあります。具体的には、「赤ら顔」や「毛細血管拡張症」があげられ、血管の拡張によって生じる内部の病変はレーザーの治療対象となります。
また、生まれつきのケロイド、傷、打ち身、捻挫、切傷などの傷が治った後に陥没している、盛り上っている、 赤くなっているなどの皮膚状態に対しても複数のレーザーを使って治療を実施することができます。
そのほかにも、様々な事故によって残ってしまった外傷もレーザーで正常な状態に戻すことが出来ます。傷跡によっては、内服薬を用いる場合もありますので治療については信頼できる医師と相談して決めましょう。
以上のように、レーザー治療の適用範囲は拡大しています。たとえば、これからシーズンが到来する花粉症に対してもレーザー治療が使用されています。
どのような手法かというと、レーザー治療によって鼻にレーザーを照射し、花粉に対する反応を鈍くします。この治療によって、鼻の機能を破壊せずに花粉症やアレルギー性鼻炎の症状を軽度にします。術後の痛みや出血、痂皮形式がほとんどないため、快適に日常生活を送ることができます。(従来の炭酸ガスレーザーを使用した治療では、1ヶ月ぐらい出血、痂皮が続きます。)治療時間は5分程度ですが、若干痛みを感じますのでスプレータイプの麻酔を用いて治療を行うと楽に受けられます。
人によっては3~7日で鼻の通りが良くなり鼻汁が出にくくなり、効果は数ヶ月~数年間と比較的長期持続します。
いかがしたか。アザを例に考えてみると、人体にはケロイド体質や色素沈着の起きやすい体質など必ず個人差があります。
また、同じ人の場合でも、手や足など部位が異なれば、 アザの深さや濃さが違ってきます。そのため、色素沈着の度合いや皮膚の隆起状態などによって目的物へ照射時間を調節するなどの技術が必要です。
治療に際しては、患者さんの個人差はもちろんのこと、部位別にあわせていろいろな波長のレーザーから最適の機器を選び出すことや、出力、照射時間、照射面積を調節しなければなりません。
これらを的確に行って、始めて、皮膚を傷つけないで色だけをとる治療が可能になるのです。レーザー治療を希望する場合は、専門的な医師が整っていること、設備が整っていることはもちろん、治療内容やアフターフォローまで安心してかかれる医院を探したいですね。
あいおいクリニック皮膚科アトレ目黒では皮膚疾患の治療はもちろん、皮膚病変が跡になって残ってしまった場合の治療についても皮膚科の経験豊富な医師が相談に応じます。
場合によっては、検査等の設備が充実している専門の医療機関への紹介も検討いたします。目黒駅直結で土日祝日も診療しておりますので、ご興味がおありでしたらぜひ一度お越し下さい。
日付: 2018年2月22日 カテゴリ:未分類